Ethena Labs創業者、高利回りの懸念について説明「条件反射的に懸念するのは業界が成熟した証拠」
Ethena LabsのUSDeステーブルコインが提供する27.6%という高利回りが、仮想通貨コミュニティで懸念を呼んでいる。しかし、Ethena Labs創業者のガイ・ヤング氏は、これはテラ崩壊後に業界が成熟した兆候であると主張している。
ヤング氏はコインテレグラフとの独占インタビューで、次のように語った。
「テラ・ルナ崩壊を見たために、人々の利回りに対する反応は、条件反射のようなものだ。人々がその利回りの高さに疑問を持つのは当然だろう。プロトコルが初期段階で脆弱かどうかを見極めることが重要であり、問題があれば大きくなる前に対処すべきだとする人々の反応は正しい。」
イーサリアム基盤の合成資産であるUSDeは2月19日にメインネットで公開されて以来、その高い利回りによって多くの議論を呼んでいる。
27%という利回りは、プロトコルの経済的持続可能性についての懸念を引き起こした。これは、テラUSD(UST)が2022年5月に崩壊し、数日で数十億ドルの価値が消え去る前にテラ・ブロックチェーン上に構築されたレンディングプロトコルのアンカー(Anchor)が提供していた20%の利回りよりもかなり高いためだ。
しかし、アンカープロトコルの利回りはLUNAの価格変動リスクに依拠した完全に人工的なものであり、持続可能な収益生成メカニズムがなかったとヤング氏は分析。USDeは仕組みが明確である点が完全に異なると話している。
「アンカーの利回りは完全に作り話だった。それは単にベンチャーキャピタルがアンカーに資金を投入し、どこからともなく出てきた利回りを支払っていたに過ぎないからだ。」
対照的に、USDeの利回りは検証可能だという。ヤング氏はコインテレグラフに対し、合成ドルの利回りはステーキング収益とイーサの永久先物契約のショートポジションを通じて生成されると説明した。
グレイソーン・キャピタルのアナリスト、ジェイ・シク・チェ氏は、アンカープロトコルの利回りは持続不可能だったが、USDeの動的な利回りは持続可能であると指摘する。
「アンカーの実際の利回りは約5.81%だったが、支払われた利回りは19.45%だった。これは、製品を支える利回りが支払われる利回りよりも低いことから、破滅的な結果をもたらした。アンカーは「リスクフリー」な収益を謳っていたが、USDeは利回りが明確に示されており、その源泉も明らかだ。」
USDe以外にも、高利回りを提供するサービスは出てきている。Pendle FinanceのezETHプールなど、Pendle Financeのいくつかのステーキングプールでは、ステーキングされたETHに対して41%という固定年利を提供している。
Staking Pools on Pendle Finance. Source: Pendle Finance免責事項:本記事の内容はあくまでも筆者の意見を反映したものであり、いかなる立場においても当プラットフォームを代表するものではありません。また、本記事は投資判断の参考となることを目的としたものではありません。
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