仮想通貨マイニング企業コア・サイエンティフィック(CORZ)の2023年決算は、純損失が大幅に縮小したが、前年比での収益が減少した。同社の株価は時間外取引で4%下落した。

3月12日の決算発表 によれば、同社の2023年の総収益が5億240万ドルであり、2022年の6億4000万ドルから1億3790万ドル減少したとのべた。年間収益の減少は、マイニングリグ販売事業からの撤退と、2023年のビットコインハッシュレートの増加によるものだと説明している。また2023年の純損失が大幅に改善され、2022年の21億4000万ドルから2億4650万ドルにまで減少した。

2023年第4四半期の純収益は 1億4190万ドルで、2022年第4四半期から 2070万ドル増加しました。2023年第4四半期の純損失は合計1億9570万ドルで、2022年第4四半期の4億3,490万ドルから縮小した。   

コア・サイエンティフィックは2022年12月、ビットコイン(BTC)価格の下落、エネルギー費用の上昇、そして破綻した仮想通貨企業セルシウスに関連する債務が原因で4億ドルの債務を抱えたことから破産を申請。そこから13ヶ月の再建プロセスを経て、1月23日にNASDAQに 再上場した 。同社は昨年、合計で1万3762BTCをマイニングし、米国の上場マイニング企業としては最大の量を採掘したと報告している。

仮想通貨マイニング企業コア・サイエンティフィック 2023年決算では減収に image 0 Core Scientific mined a total of 13,762 Bitcoin in 2023. Source: Core Scientific

3月12日、コア・サイエンティフィックの株価はほぼ4.6%下落し、1株あたり3.54ドルで取引を終えた。その下落は時間外取引でも続き、Googleファイナンスによるとさらに4%近く下がり、約3.40ドルまで落ち込んだ。

仮想通貨マイニング企業コア・サイエンティフィック 2023年決算では減収に image 1 CORZ saw a brief after-hours trading drop to just above $3 but quickly recovered. Source: Google Finance

コア・サイエンティフィックの広報担当者はコインテレグラフに対し、第4四半期の収益に対する市場の反応に対しては特に懸念していないとし、過去数週間にわたり上場されているビットコインマイニング企業の株式全体の値動きが鈍化していることを指摘した。最大の上場ビットコインマイナーであるマラソン・デジタル(MARA)の株価は過去1ヶ月で21%下落し、競合するマイナーのライオット・ブロックチェーン(RIOT)も同じ期間で25%下落している。

ビットコインマイニング企業の株価を巡っては、4月に予定されている半減期を投資家が懸念しているとの指摘もある。

コア・サイエンティフィックの広報担当者は、同社が半減期に向けて「良いポジションにいる」と主張し、新しいビットメインS21モデルへのマイニングリグの更新を進めていると強調した。

ビットコインや仮想通貨市場が急騰したことを受け、複数のアナリストはコア・サイエンティフィックに対して強気に転じている。

HCワインライトは1月25日の投資メモでCORZの評価を「ニュートラル」から「買い」に格上げした。調査会社コンパス・ポイントもCORZの評価を「ニュートラル」から「買い」に格上げし、1月31日に8.50ドルの価格目標を設定している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン