メタバーステクノロジー企業インプロバブルは 12月18日に公表した 年間報告書で、Web3ゲーム事業「ザ・マルチプレイヤー・グループ（MPG）」をキーワーズ・スタジオに7650万ポンド（約139億円）で売却したと明らかにした。

インプロバブルの共同創業者兼CEOであるハーマン・ナルーラ氏はキーワーズを「志を同じくするビジネスパートナー」と呼び、MPGが新たな章を迎えることを喜んだと言う。キーワーズはアクティビジョン・ブリザード、ベセスダ、ゼニマックス、エピック、2Kなど、ゲーム業界の大手と協力している。

ナルーラ氏は、「スポーツ、Web3、ファッションにわたる事業を育成し、支援することが我々の哲学の核であり、持続的な価値を実現することができる」と語った。この取引は、来年に向けたベンチャー戦略の一環だという。MPGは2019年にインプロバブルによって約3000万ポンド（約54億円）で買収されていた。

インプロバブルはまた、来年に向けた予測を発表し、メタバースとWeb3が「昨日のニュース」ではないとした。ナルーラ氏は「メタバースは2024年に成長が見込まれ、ゲーム、VR/XR、Web3技術の融合によって加速されるだろう」と予測する。2024年にはゲーム、Web3、仮想通貨セクターにおけるさらなる統合と合理化が見られ、これにより「より強固で、より回復力があり、より結束したスタートアップエコシステムが形成される」という。

ナルーラ氏はコインテレグラフに対し、2024年のメタバースが「ヴァーチャルイベントの未来を定義する」だろうと語った。同氏はまた、来年には分散型メタバースプラットフォームに注力する企業がさらに増えるだろうともコメントした。 

「ブランドは、プラットフォーム上で行われる実験から卒業しつつあるが、最終的には主権と適切なビジネスモデルを求めている。だからこそ、分散型環境での体験が増えることを期待しているのだ」と、同氏は言う。

2023年には、インプロバブルはメジャーリーグベースボール（MLB）と提携し、ファンがデジタルリアリティでゲームに参加できる仮想野球スタジアムを作成した。

インプロバブルはゲーム界での物理的・デジタル的なクロスオーバー体験の増加と、コンテンツ制作やビジネスアプリケーションでの生成型人工知能（AI）のユースケースの拡大を予測している。同社の共同創業者でCOOのピーター・リプカ氏は、AIがビジネス運営をどのように革新したかを付け加え、2024年にはAI生成の3Dインタラクティブオブジェクトが登場すると予測している。

Web3とゲーミングにとって大きな年になると予想しているのはインプロバブルだけではない。最近のインタビューで、アニモカブランズ幹部のヤット・シウ氏とジョンソン・イェ氏は、来年はより多くのユーザーがブロックチェーンゲームを通じてWeb3に足を踏み入れると コインテレグラフに語った 。

翻訳・編集　コインテレグラフジャパン

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