ヴァリアントとユニオン・スクエア・ベンチャーズ(USV)の調査 によると、仮想通貨業界では、最近の採用者はトークンではなく株式を取得する傾向が強い。この2つの仮想通貨企業は、2023年の新たなトレンドを把握するため、投資ポートフォリオに含まれる企業を調査した。

32のWeb3スタートアップの従業員から集めた意見を基にしたこの調査では、仮想通貨企業が株式の代わりにトークンで従業員を報酬を与える傾向から変化しており、現在では逆が好まれていることが明らかになった。

調査によると、Web3企業は2013年以降、トークンベースの報酬を従業員に提供しており、2018年以前に株式報酬を提供していた企業はなかった。調査対象となった従業員の40%未満が株式を受け取り、約50%がトークンを受け取っていた。2023年にはこのトレンドが逆転し、新入社員はトークンよりも株式を受け取る確率が3倍高くなった。

これを新たなトレンドと表現するには時期尚早かもしれないが、このデータは、スタートアップ企業が以前の仮想通貨の相場サイクルよりもトークンに依存しない新しいインセンティブメカニズムを試していることを示唆している。

しかし、ヴァリアントとUSVのレポートによると、2023年の雇用と報酬のシナリオにはポジティブな側面があった。回答者の約50%は、新規採用において主に他の仮想通貨スタートアップと競合していると回答しており、25%は主な競合はWeb2組織であると回答している。

同レポートでは、仮想通貨業界への新規参入者を誘致するよりも、弱気相場中にWeb3業界内で採用活動を行う方がアクセスしやすいことを示唆している。

調査対象となったスタートアップ企業では、エンジニアが従業員の50%を占め、従業員の大半を占めている。また、ヴァリアントとUSVの情報によると、これらのエンジニアは、社内の同僚や仮想通貨分野以外の専門職よりも高い給与を得ている。

この調査では「シニアレベルのWeb3エンジニアは23%のプレミアムを得ており、アーリーキャリアのエンジニアは一般市場の同等者よりも27%多く得ている」と指摘している。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン