デジタルIDをテーマとした仮想通貨プロジェクト「ワールドコイン」は、スペインにおける法的不確実性が高まる中、その運営とコンプライアンスに関する新たなコメントを発表した。

ワールドコインは 3月18日のブログ で「ワールドコインに関する基本事実」を公開し、ワールドコインの運営の基本情報や規制対応について説明した。

ブログ投稿で、ワールドコインは「利用可能な全ての地域で合法的に運営しており」、データ収集とデータ転送を管理する全ての法律および規制に完全に準拠するように設計されていると強調した。

ワールドコインは 2月に公開した より詳細なコンプライアンスに関する投稿を引用し、プロジェクトが欧州連合（EU）の一般データ保護規則（GDPR）やアルゼンチンの個人データ保護法など、主要なグローバルデータ保護フレームワークに準拠していると主張した。

デジタルID・仮想通貨プロジェクトのワールドコイン 世界各国の規制に準拠してると強調 image 0 The list of Worldcoin’s supervisory authorities. Source: Worldcoin

新しい投稿では、未成年者はプラットフォームに参加できないとし、各ユーザーが「オーブ」で虹彩認証する前にワールドアプリで18歳以上であることを確認する必要があると付け加えた。

ワールドコインはまた、その開発者であるツールズ・フォー・ヒューマニティが「個人データ、生体データを含む、いかなる個人データも売却したことがなく、売却しないし、将来も決して売却しない」と強調した。

ワールドコインは、ワールドIDとワールドアプリが「完全に自己管理型」であり、名前、メールアドレス、電話番号、その他の個人データのような情報を所有者以外が保持することは決してないとも強調した。

「オーブのハードウェアには、データが安全であり、許可されていない者によってアクセスされることがないようにするための、多様で高度なセキュリティ機能を備えている」とブログ投稿で述べている。

ワールドコインを巡っては3月はじめ、スペインのデータ保護機関がワールドコインに対し、国内でのデータ収集と処理を停止するよう 命じた 。

OpenAIのサム・アルトマンCEOによって創設されたワールドコインは、世界中の人々にデジタルIDと所有権を可能にするオープンソースプロトコルを目指している。2023年7月に正式に発足したワールドコインは、データのプライバシーと保護に関する懸念から世界的な規制当局からの反発に直面した。