アイゲンレイヤーがEIGENのホワイトペーパーをリリース｜米国在住者はエアドロップの対象外に

イーサリアムのリステーキングプロトコルであるアイゲンレイヤーが、4月29日に提案された新しいトークン「EIGEN」のホワイトペーパーを発表した。

このホワイトペーパーによると、EIGENトークンは、予測市場、ストレージサービス、ゲーミング仮想マシンなど、間主観的合意 (オンチェーンで直接検証できないデータやステートメントに関して、人間の判断や社会的合意が必要なもの) が必要なアプリケーションで使用される予定だという。また、米国やカナダなどいくつかの地域は、今後予定されているエアドロップから除外される。

アイゲンレイヤーは、ステークされたイーサ (ETH) をネイティブコインとして使用するブロックチェーンネットワーク。イーサリアムでイーサをステーキングしているユーザーは、アイゲンレイヤーに「再ステーク（リステーク）」して、両方のネットワークでトランザクションを検証することにより、追加のステーキング報酬を得ることができる。開発者によると、このソリューションは別のトークンを使用するよりも安全であるという。アイゲンレイヤーはゼロから信頼を構築する必要がなく、イーサリアムのセキュリティを利用できるからだ。

新しい ホワイトペーパー によると、ステークされたイーサは、引き続きオンチェーンで検証可能なデータ (トランザクションの有効性など) を中心としたコンセンサス形成に使用される。

ホワイトペーパーによると、オンチェーンで真偽を検証できないデータでも、実際の人間によって簡単に検証できるものがある。たとえば、「1 ビットコイン (BTC) = 1 米ドル (USD)」というステートメントは、広く利用可能なオフチェーンデータを使用して簡単に偽りであると検証できる。アイゲンレイヤーは、EIGENトークンがこのような種類のステートメントを中心としたコンセンサス形成に役立つと主張している。

ホワイトペーパーによると、EIGENはREPトークンを作成したオーガー（Augur）の研究に基づいて構築されたという。ただし、REPは予測市場向けに特別に構築されたのに対し、EIGENはこのユースケースを超えたアプリケーションを持つ「普遍的な」間主観的合意（ネットワーク参加者間で共有された合意）トークンになることを目的としている。さらに、チームは、EIGENトークンはフォーク時に分散型金融 (DeFi) アプリから分離でき、社会的コンセンサスのコストの測定を支援し、過失によるEIGENの損失を補償できると主張している。

チームは、これらの属性により、EIGENは客観的に帰属できないタスクのための「普遍的な作業トークン」として唯一であると主張。論文では、予測市場、ストレージサービス、クラウドマイクロサービス、ゲーミング仮想マシン、取引所向けの注文照合エンジン、データベース、人工知能 (AI) トレーニングなど、トークンが使用される可能性のあるユースケースをいくつか挙げている。

アイゲンレイヤーのドキュメントによると、EIGENの総供給量の5%はすでに、ネットワークを通じてETHを再ステークした既存ユーザーに割り当てられている。これらのトークンは、3月15日にスナップショットが撮影された後に確保された。スナップショットの直後に開始された「シーズン2」の参加者には、追加のトークンが配布される。チームはシーズン2がいつ終了するかを発表していない。