ハッキングと詐欺による暗号通貨の損失が年初来で10億ドルを超える：Immunefi

暗号通貨業界は、Web3バグバウンティおよびセキュリティサービスプラットフォームImmunefiの最新レポートによると、7月にさらに2億6940万ドル相当の攻撃が発生した後、年初から149件のハッキングや詐欺により11億9000万ドル以上の損失を記録しました。

年初からの合計は、10億2000万ドルの損失を記録した2023年の同期間と比較して16.3%の増加を示しています。

7月の14件の特定の事件による損失は、前年同期比で15.9%減少しましたが、月次では90%増加し、5月の3億5800万ドルに次ぐ2024年で2番目に高い月次損失となりました。損失の大部分は、北朝鮮のハッカーによると疑われるインドの中央集権型暗号通貨取引所WazirXへの2億3500万ドルのハッキングによるもので、この事件後に「社会化された損失」計画に対する反発が生じました。7月の最大のDeFi攻撃は、DEXアグリゲーションおよびブリッジングプロトコルLI.FIによる1000万ドルの損失です。

CeFiハッキングが支配的で、EthereumとBNB Chainが再び最も標的にされたネットワーク

7月の損失のうち、ハッキングが98.9%（2億6640万ドル）を占め、12件の事件に対して、詐欺、スキャム、ラグプルは2件の事件でわずか1.1%（300万ドル）でした。

ハッキングの支配的な要因は主にWazirXの攻撃によるもので、唯一のCeFi攻撃が7月の損失資金の87%を占め、13件のDeFi事件で失われた3440万ドルとは対照的です。

年初からの合計11億9000万ドルの損失のうち、CeFi攻撃が6件の事件で6億3600万ドル（53.4%）を占めています。DeFiは143件の特定の事件で5億5400万ドル（46.6%）の損失を記録しています。

EthereumとBNB Chainは2024年の大部分で最も標的にされたネットワークであり、全体のオンチェーン損失の71.4%を占めています。Ethereumは7件の事件で最も多くの個別攻撃を受け、標的にされたチェーンの損失の50%を占め、次いでBNB Chainが3件の事件で21.4%を占めました。ScrollとBaseはそれぞれ1件の事件を受けました。

先月、Immunefiは倫理的ハッカーおよび研究者への支払いが1億ドルを超えました。これらの支払いは3年間にわたり、3000件以上のバグバウンティレポートの結果であり、その中で最大のものはWormholeのクロスチェーンプロトコルで発見された脆弱性に対する1000万ドルの報酬でした。

Immunefiは、Polygon、Optimism、Chainlink、The Graph、Synthetix、MakerDAOなどのプロトコルでユーザー資金250億ドル以上を盗難から守り、4万5000人以上の研究者を擁する最大のブロックチェーンセキュリティコミュニティを運営していると主張しています。